糖質制限の誤解!ダイエット成功のカギは「ご飯」だった

「糖質は太るからNG」「炭水化物を抜いたら痩せた!」

そんな声を耳にしたことはありませんか?

「ダイエット=糖質を抜くこと」「糖質=悪者」

そんなイメージが、一人歩きしているように感じます。

たしかに、糖質を抜いた食事を続ければ、体重は一時的にストンと落ちます。

でもその裏には、思わぬ落とし穴があるんです。

実は、30代〜50代の女性の約99%がダイエット経験者

そのうち6割以上は一度は成功を感じたものの、なんと90%以上がリバウンドを経験していると言われています。

その背景にあるのが、“糖質制限のやりすぎ”。

本当に痩せたいなら——

糖質こそ、ダイエット成功のための心強い味方なのです。

看護師として健康と向き合ってきた私が、

糖質が「なぜ」ダイエットに欠かせないのか、その理由を体のメカニズムからやさしく解説します。

この記事を読み終えるころには、

きっと「糖質=悪者」という思い込みが変わっているはずです。


目次

糖質の基本知識


■ 糖質ってそもそも何?

「糖質」と聞くと、甘いお菓子や砂糖を思い浮かべる方が多いかもしれませんね。

でも実は、ご飯やパン、じゃがいもなどに含まれるデンプンも、糖質なんです。

体に入った糖質は、消化の過程でブドウ糖に分解され、血液に吸収されます。

このブドウ糖が血中に増えることで血糖値が上昇し、それを感知した膵臓からインスリンというホルモンが分泌されます。

このインスリンが、ブドウ糖を筋肉や肝臓などの細胞に送り届ける“宅配係”のような役割をしてくれるんです。

こうしてブドウ糖はエネルギー源として体で使われていきます。


■ 使いきれなかった糖質はどうなる?

さて、ここで気になるのが…

**「使いきれなかった糖質はどうなるの?」**という疑問。

余った糖は、まずはグリコーゲンという形で肝臓や筋肉に一時的に貯蔵されます。

でも、この「グリコーゲンの倉庫」には限りがあるんです。

  • 肝臓に貯蔵できるグリコーゲン:約100g
  • 筋肉に貯蔵できるグリコーゲン:約300〜400g

これらの倉庫が満タンになると、

それ以上に余った糖は行き場を失い、脂肪細胞に送られて中性脂肪へ変換されます。

一度脂肪になってしまうと、それは“使われにくいエネルギー”=眠る資産のような存在に。

つまり、体脂肪として蓄積されてしまうわけです。

…と、ここまで読むと、

「やっぱり糖質ってダメじゃん!憎き糖質め!」って思っちゃいますよね(笑)

たしかに糖質を摂りすぎれば太るというのは間違いではありません。

でもだからといって、**「糖質を抜けば痩せる!」**というのは、ちょっと極端な考え方なんです。

むしろ、糖質の正しい知識を持っていないことこそが、ダイエットの落とし穴なんです。


■ 糖質はどこで使われているの?

では、摂取した糖質は体の中のどこで使われているのでしょうか?

まず注目したいのが、脳。

なんと、摂った糖質の**約20%**が、脳の活動に使われているんです。

たとえば、1日の摂取カロリーが2000kcalなら、400kcal分は脳で消費されている計算。

ショートケーキ1個分くらいですね🍰(食べても大丈夫そうな気がしてきますね!)

しかも脳は、他の臓器のように脂質やタンパク質をエネルギーにできません。

ブドウ糖が唯一のエネルギー源なんです。

だから糖質が不足すると、集中力が落ちたり、ぼーっとしたり…という不調が出やすくなるんですね。

さらに、糖質をもっとも多く消費する場所といえば——

それは筋肉です!

実は、摂取した糖質の約70%が筋肉で使われるんです。

日常生活の中で、体を動かすたびに、筋肉は糖質をどんどんエネルギーとして使ってくれているんですね。

つまり、糖質の90%以上は、「脳」と「筋肉」で消費されているということです。

身体の主要な臓器が「糖が欲しーーーーい」って叫んでる声が聞こえてきそうです笑

■ 糖質が足りないとき、体の中で何が起きているの

糖質制限をしている人の体では、実はとても過酷な事態が起きているんです。

なぜなら、脳はじっとしていてもエネルギーを必要としている臓器。

しかも、そのエネルギー源はほぼ糖質(ブドウ糖)だけなんです。

糖質が不足すると、体は“どうにかして脳にエネルギーを届けよう”と、ありとあらゆる手段を使って対応します。


■ 非常事態①:グリコーゲンの取り崩し

まず、最初に使われるのは肝臓に蓄えられたグリコーゲン。

これを分解して、ブドウ糖として脳に届けます。これが第一の非常食。

次に、筋肉もエネルギーが必要です。

私たちは「歩く」「座る」など、無意識のうちに常に筋肉を使っているから。

そのため、筋肉に一時的に蓄えられたグリコーゲンも分解され、筋肉の動きに使われていきます。


■ 非常事態②:グリコーゲンが枯渇すると…

それでも糖質不足が続くと、いよいよ**“最後の手段”**が発動されます。

それが——

🧬 糖新生(とうしんせい)

これは、筋肉を分解して糖を作り出すという、命を守るための緊急措置。

簡単に言えば、自分の体を削ってでも脳を守ろうとする行為なんです。

つまり、糖質制限で体重が落ちたと感じている人の多くは、

「脂肪が減った」のではなく、筋肉が減っている可能性が非常に高いんです。


■ 筋肉が減ると、どうなる?

「ちょっとくらい筋肉が減っても大丈夫でしょ?」と思われるかもしれませんが、

ここからが本当に怖いところ。

筋肉の中でも、特に下半身の筋肉は全身を支えるためにとても大切。

糖質制限によって筋肉が削られていくと、その減少スピードは加齢とともに加速してしまいます。

やがて、歩く、立ち上がる、踏ん張る…という**「当たり前」だったことができなくなっていく**。

そんな未来が、少しずつ、でも確実に近づいてくるのです。


■ さらに恐ろしい落とし穴

筋肉は、糖質や脂肪を消費してくれる“エネルギー工場”でもあります。

その筋肉が減ってしまうと、糖質を消費しにくい体になり、代謝もガクッと落ちてしまいます。

つまり、糖質制限で一時的に痩せたとしても、

その結果、**「太りやすく・痩せにくい体質」**になってしまうという皮肉な結末が待っているんです。


■ 糖質不足で現れるサイン

  • 集中力の低下
  • イライラ・ぼんやり
  • 倦怠感やふらつき
  • 筋力低下・疲労感
  • 食後すぐに眠くなる
  • 便秘や冷え など…

■ 「自分の足で歩く未来」のために

人生100年時代。

長く健康に生きていくためには、「自分の足で歩ける」ことが何よりの土台になります。

そのために今、知ってほしいのは——

❌「糖質=悪者」ではない

⭕「糖質は、体と脳を守る大切な味方」

ということ

糖質制限で体重が落ちるメカニズム

■ 糖質制限で体重が落ちる本当の理由

「糖質を制限したら、体重がグッと減った!」

ダイエットを始めてすぐにそう感じる方、多いですよね。

でもちょっと待ってください。

その体重の減少=脂肪が減ったとは限らないんです。

実はその正体、ほとんどが——

💧 水分なんです。


■ グリコーゲンと水の関係

前回お伝えしたように、糖質は体内で「グリコーゲン」として肝臓や筋肉に貯蔵されます。

そしてこのグリコーゲン、実は…

1分子に対して 約4倍の水分が結びついている

つまり、糖質を制限するとグリコーゲンが使われ、

それに引っ張られるように、体から大量の水分が出ていってしまうんです。


この仕組みによって、糖質制限を始めると短期間で体重がストンと落ちます。

でもそれは、筋肉と水分が減っただけ。

❌「脂肪が落ちた」=痩せた

⭕「水が抜けた」=見かけ上軽くなった

という“カラクリ”なのです。


■ 糖質制限が生む、恐ろしい負のループ

糖質が足りない状態が続くと、体では次のようなことが起こります。

  1. 糖質が足りない
  2. 脳が糖を求める
  3. 糖質を摂ると、一気に体重が戻る(※水分が戻るため)
  4. 「また増えた…」と焦って、糖質制限をさらに頑張る
  5. 筋肉が減っていく
  6. 代謝が落ちて、どんどん太りやすくなる…

これがいわゆる「糖質制限ダイエットの負のループ」です。


■ 科学的な裏付けも

この仕組みは1999年、アメリカ生理学会で発表された研究でも明らかにされています。

その研究では、糖質・タンパク質の摂取量を増やした場合でも、

それらは熱としてしっかり消費される(=代謝が上がる)ことがわかっています。

つまり、糖質を摂ること=太るというわけではないんです。


■ 糖質は、ダイエットの敵ではない

ここまで読んでくださった方には、もう伝わっているはず。

糖質は、決して「悪者」ではありません。

むしろ、正しく摂ることで筋肉を守り、代謝をキープし、リバウンドを防ぐ。

そんな**“最強の味方”**なんです✨

糖質と仲良くしながら、正しいダイエットを実践しよう

■ 目指すは「ごはん2合」🍚

糖質=炭水化物の中でも、特に日本人にとって大切なのが「ごはん」。

主食としてごはんを中心に考えると、糖質の摂り方がグンとシンプルになります。

🎯 1日の目標はごはん2合(お茶碗約4杯)

…と言われても、「そんなに食べていいの⁉️」と思いますよね。

でも大丈夫。まずは——

🍚 お茶碗1杯(約150g)を1日3回=合計450g

これくらいから始めて、自分の体調・活動量・消化力に合わせて少しずつ増やしていきましょう。

■ 「糖を入れるから、体が準備する」仕組み

ご飯を減らしすぎると、体は糖を受け取る準備ができなくなります。

逆にある程度しっかり摂っていれば——

🍴「糖が来た!ちゃんと代謝しなきゃ!」

と、体が糖の処理に慣れてくれるのです。

これは糖尿病研究でも示されている考え方で、

「少し食べる」より「しっかり食べて代謝力を上げる」方が、

結果として太りにくい体をつくってくれます。

そして何より、ご飯をちゃんと食べていれば、

糖が足りずに筋肉を削ってしまう「糖新生」が起こりにくくなり、

筋肉量と代謝を守れるというわけです。


■ 「ごはん2合」に向けて、少しずつステップアップ

この方法は、お米チャンネルの柏原ゆきよ先生も提唱されているメソッドです。

体に無理なく、安心して取り組めるスタイルですね🌾

「ご飯をしっかり食べることが健康のカギ」と伝えている
柏原ゆきよ先生のYouTube動画はこちら👇
https://www.youtube.com/watch?v=5AJcsnVsDEs&t=377s
とても分かりやすく解説されています♪

■ NEAT(ニート)って知ってる?

糖質をしっかり摂っても、動かなければエネルギーとして使われません。

でも「運動が苦手…」という人に朗報!

💡 NEAT(非運動性活動熱産生) を味方につけましょう!

NEATとは、日常生活の“ちょっとした動き”で消費されるエネルギーのこと。

たとえば👇

✅ 掃除や洗濯などの家事

✅ 階段の上り下り

✅ 通勤・通学で歩く

✅ 子どもと遊ぶ

✅ デスクワーク中に意識して立ち上がる

こうした小さな動きでも、筋肉はブドウ糖(糖質)をエネルギーとして使っています。


■ 筋肉がブドウ糖を“使ってくれる体”に

糖質を摂るだけでは意味がありません。

✨ 筋肉を動かして、糖を使うシーンを増やすことが大切です。

「え〜…やっぱりジムに通わなきゃダメ?」と思った方、ご安心を💡

必要なのは激しい運動ではなく、日常の中のちょっとした意識。

・掃除をちょっと丁寧に

・テレビを見るときも立ってみる

・階段を選ぶ

そんな工夫で、筋肉の維持と代謝アップにしっかりつながります。

わかりやすく言えば——
日常生活の“ちょっとした動き”がカロリー消費になるってこと☺️

🌸 今日から始める「糖質と仲良くする生活」

まずは1日お茶碗3杯のごはんから。

日常のちょっとした動きを意識すること。
それだけで筋肉にエネルギーを届き代謝が保たれ
リバウンドしない体づくりが始まります。

糖質は”敵”じゃない。あなたの体の一番の”味方”です。

「痩せたけど体力がなくなった」
「リバウンドして自己嫌悪に陥った」

そんな経験があるなら、糖質との向き合い方を見直すタイミングかもしれません。

「一生付き合っていける体を作ること」

目指すのは一生付き合える体

「短期間で痩せること」ではなく、「10年後も元気で動ける自分をつくること」

そのために、ご飯を楽しみながら、筋肉を守り、
未来の自分を元気にする選択をしていきましょう。


無理をしない。削らない。怖がらない。

“糖質と仲良くなる”ことが、あなたの健康と美しさを守ってくれます✨

🍀 自分の体と対話するダイエット、今日から始めてみませんか?

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この記事を書いた人

銀行に7年間勤務した後、30歳で看護師に転職。
気づけば、4人の子育てと仕事、そして親の介護に追われる毎日を駆け抜けてきました。

看護師として、母として、娘として――
誰かのために時間を使うことが当たり前になっていたけれど、
ある日ふと立ち止まって、自分に問いかけたんです。

「私は私の時間を大切にしてこれたかな」
「足元に落ちている幸せな毎日を、ちゃんと自覚してこれたかな」

人生100年時代。50代は、終わりじゃなく“私の人生を生きる”はじまりのとき。
これまでの経験や想いを言葉にして、誰かの小さなヒントになれたら。
そんな思いで、このブログを綴っています。

子育てがひと段落したあなたが、ふと心をゆるめて「私も大丈夫」と思えるような、
そんな場所になりますように。

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